2005年09月16日

静かなるドン

◆7不思議ミッションY〜静かなるドン・兄貴〜◆

僕がコンビニでバイトしていた頃のこと。
コンビニには1日に10回ほど、いろいろなものが納品される。
僕が主にやっていた深夜枠では5回ほど。
その納品をトラックで運んでくれる人の中に一際仁義なき匂いを醸し出している男の中の男がいた。
通称、兄貴。
マッチョなボディにオールバックで固められた髪、そして鋭い眼光が時を止め、静寂の彼方へと導かれてゆく。
他の人達はトラックの兄ちゃんだが、兄貴だけは運び屋。
来店する際はドアを全開し、赤い絨毯を真っ直ぐに敷いてお出迎えです。
兄貴、お疲れっす!押忍!
あ、おはようございます。
そう、仁義なき男は意外と礼儀正しいのです。

ある晩のこと、兄貴がブツを搬入しているときのこと。
酔っ払った若いカップルがイチャつきながら店に来たかと思ったら、急に痴話喧嘩を始めた。
他に客はいなかったものの、そのデカい声と彼氏の傲慢な態度に兄貴はボソッと一言。
うるせえな、ちょっと締め上げてくるわ。
いや、すいません!
自分が止めてくるんで兄貴は、兄貴の鉄拳制裁だけは勘弁してください!!

正直、接客業で兄貴はシャレになりません。
僕は慌てて喧嘩を止めにいき、かなり腹立たしい暴言を浴びせられました。
すると、横から兄貴がウーハー積んでるかのような重低音の声で、
ちょっとカメラ止めてきて。
いや、すいません兄貴!
ここは僕に免じて!ここは僕に免じて助けてください!
助けてください!助けてください!

セカチューばりの叫びが届いたのか、兄貴の重低音にやられたのか、カップルは青い顔をして深々と謝り、なんとか無事解決です。
いや〜ごめんね、ついキレちゃってさ。
いえ、そんな…
そう、仁義なき男はやっぱり熱い魂をお持ちなのです。

そして兄貴との一番の思い出。
ある晩のこと、兄貴がポスター片手に登場した。
なんですかそれ?
GLAYのアルバムに付いてくるポスターだって。
あぁ売れてますもんね。

これくらい俺もちょっとキメてみっかな。
兄貴がGLAY!?
そんな…兄貴がやったら愚霊だよ!!
木刀片手に昇り龍背負って、左手にはチャカですか!?
恋に恋焦がれ恋に泣け!!
そんな拳が入った唄は重過ぎるよ!
冗談だよ、冗談(笑)
やるならラルクだな。

羅瑠苦暗死獲瑠!!
恐ぇ〜、黄泉の国のバンドだよ!
ライヴハウスがホネホネロックで鳴り響くよ!!
あの、もしかして昔バンドとかやってたんですか?
いやいや、やってないよ(笑)
俺は悪を懲らしめてたからさ。

なるほど、悪の社会を牛耳ってたわけですね。
札束で相手の頬を引っ叩いていたわけですね。
この人、絶対敵にまわさないようにしようもうやだ〜(悲しい顔)

それ以来、兄貴とは仲良くやってました。
今は千葉のどこかでスナックを経営してるそうな。
みなさん、そのスナックではもめごとは絶対起こさないでください!
posted by H×S at 14:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 続かないシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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